Windows 7をクリーンインストールしたVAIOにアップグレードユーティリティーを適用する方法
VAIO PへのWindows 7のクリーンインストールの方法に関しては既にネット上に情報があるのですが、アップグレードユーティリティーの適用に関してはネット上で記載が見あたらないので、記事にしておきます。
Windows 7をクリーンインストールしたVAIOにはそのままではアップグレードユーティリティーはインストールできません。インストーラーを起動しても途中で何のエラーもなく終了してしまい、インストールが完了しないのです。これはおそらくアップグレードユーティリティーのインストーラーがSony Shared Libraryのレジストリ情報を判別しているためだと思われます。
そのため少し工夫をしてSony Shared Libraryのチェックを通るようにしてやることで、Windows 7をクリーンインストールしたVAIOへのアップグレードユーティリティーのインストールが可能になります。アップグレードユーティリティーのインストールさえしてしまえば、後は通常のアップグレードインストールの場合と同じようにアップグレードユーティリティーを利用してアップデートをインストールすることが可能です。
Sony Shared Libraryのチェックを通るようにする方法として以下の2つの方法があります。なお、どちらの方法もサポート対象外の使用法ですので、自己責任でお願いします。
方法1: Sony Shared Library関連のレジストリのインポート
この方法ではレジストリの改変が必要となります。
まずクリーンインストール前に以下のレジストリのバックアップをとっておきます。USBメモリなどにエクスポートして保存しておけばよいでしょう。
- \HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Sony Corporation\Shared Info
次にクリーンインストールを行い、クリーンインストール後に上記レジストリのバックアップをインポートしてから、リカバリディスクなどからSony Shared Libraryをインストールします。これでアップグレードユーティリティーのインストールが可能になるはずです。
方法2: Sony Shared Library Toolの利用
もっと簡単な方法もあります。ただし、この方法では他機種用に公開されているツールを流用することになります。
今回のWindows 7アップグレードユーティリティーはhttp://vcl.vaio.sony.co.jp/windows/7/upgrade/index.htmlの表を見るとアップグレードインストールのみ対応となっていますが、実はクリーンインストール用のツールも用意されています。というのもアップグレードユーティリティー対象機種*1には、クリーンインストールのみ可能な機種が存在するからです。勘の良い人はもう気づいたかもしれませんが、その機種とはVAIO type Pおよびtype WのWindows XP搭載機種です。*2
これらの機種のWindows 7アップグレード情報を進んでいくと、やがてhttp://vcl.vaio.sony.co.jp/windows/7/va7u/index_c.htmlにたどり着くはずです。Windows 7をクリーンインストール後、上記のページからダウンロードしたSony Shared Library Toolをインストールすることにより、Windows 7アップグレードユーティリティーがインストール可能になります。
このSony Shared Library ToolはうちのVGN-P90HSでは使用可能でしたが他の機種でも使用可能かどうかは不明です*3。
なお、本記事の作成に当たっては以下のサイトを参考にさせていただきました。貴重な情報に感謝です。
[追記]別記事にこの方法を使う上での注意点をまとめました。合わせてご覧ください。
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*1:2008年9月から2009年9月までに発売された製品(VGX-TP1GX/B、VGX-TP1XS、VGN-BZAAHS、VGN-BZAANS、VGN-BZAAPSを除く)
*2:ちなみに、これらの機種はWindows Vista搭載機ではないのでサプリメントディスクは対象外です。
*3:個人的な予想としては、クリーンインストール直後に使うことが想定されているので機種チェックのやりようがなく機種チェックはしていないのではないかと思います。